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2092　婦人用　夏の着物　原反

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群馬県南部の伊勢崎銘仙の古かなり古い原反ですが、新品として出品します。

紗のように透けた銘仙で、夏物の銘仙は非常に珍しいものです。

黒地に白糸で、3㎝毎に1㎝の間隔をあけた、途切れ途切れの縦縞を織り成した反物です。

銘仙はここ10年程、レトロな雰囲気の上、珍しく柄も好いということで、人気上昇中ですが、銘仙を専門に販売されている方も多数いらっしゃいます。

夏物の銘仙を探したこともあったのですが、2～3年前に再生産予定と聞いたこともあるのですが、そのまま見つけることが出来ず、断念していました。
が、運好く、同業者から譲り受けましたのがこの原反です。

伊勢崎銘仙は一般的な平織りの先染めの絹織物で、玉糸と呼ばれる、玉繭から取った太くて節の多い糸（屑糸）が使われています。

平織とは、タテ糸とヨコ糸を交互に交差させる織り方で糸同士に隙間ができるので、薄手で通気性の良い生地となります。そのため、夏用の着物で用いられることが多いようです。

当方、半世紀前の丁稚時代には、毎日、江戸時代から現在まで続く呉服札を付ける作業に追い回されたのですが、古い呉服札が銘仙の織り出し部分に付いている写真を載せておきます。
それには、この銘仙は28円22銭とあります。

推測ですが、第二次世界大戦時経済下の特殊な国家統制的流通時代の頃の銘仙ではないかと思います。

日本では、1938年（昭和13）綿糸配給統制規則によって国内綿糸の消費量が規制されたのに始まり、1942年の衣料総合切符制と続き、日用品から生産資材に至るほとんどの物資が統制配給の対象となった時期があったようです。

各世帯に人数に応じた切符をあらかじめ交付しておき、それと引き換えに物資を渡す切符配給制があったそうですが、この銘仙はその頃のものではないかと推測しています。

ＣＰＩ（消費者物価指数）によりますと、1944年(S19)の28円は、2019年(R1)の14,365円（513倍）にあたるとのことで、出品価格を骨董品的な価値は度外視して15000円とします。

寸法
閉じたままですので概算となりますが、長さ1185㎝（12m弱）で、着尺1反の長さ、巾は37.5㎝です

中を拡げてしっかり見ていませんが、シミ、汚れ、キズは無いようです。
見落としのある場合もご…